普通の人間になりたいひとのブログ

アルコール依存症の父・過干渉の母。生き辛い心を客観的に記録する自分のためのブログです。

父の変化と私の進歩、母は相変わらず

数ヶ月ぶりに実家に行った。実家宛に来る私の郵便物を受け取るためだ。

あまり気が向かないが、「こちらの家まで郵送してくれ」とも頼みにくい。大小様々な郵便物を1通の封書にまとめて送るのは大変かなとか、自分が取りに行った方が早く手に入る(けど行くのはすごく嫌、でも…)とか色々考えてかえって憂鬱になるので、さっさと行動してさっさと任務を終わらせた方がましだと思った。

 

仕事で遅くなったため実家に着いたのが21時過ぎ。家に入ると寝ていた父が起きてきた。久々に見る父はだいぶ年寄りの顔をしていた。会うたびに父の老いを実感する。足は弱くなっているが元気そうだった。

実を言うとここ最近、私は父に対してだいぶフラットに接することが出来るようになってきた。父親というより「近所のおじいさん」という感覚になってきたのだ。
以前は針がたくさん付いているボールを投げつけられるような感覚で父と接していたが、今ではそんなこともほぼなく、比較的穏やかに会話ができるようになった。
これはカウンセリングやAC関連の本を読んで私が知識をつけたのと、父が老いて酒で暴れることがほぼなくなったというのもあるかもしれない。

 

「元気だったか」と父は嬉しそうに私を見つめる。お酒を飲んでいない時の父親は本当に穏やかだ。これがずっと続けば良いのにと子供の頃からいつも思っていた。そのうちお酒を飲みだすのが嫌で一緒に食卓にいるのが嫌だった。

この日も最初は穏やかだったが、私と話をするうちに口さみしくなりお酒に手を出した。母もこのあたり諦めていて彼に酒を注ぐ(なにアル中に加担してんだよバカじゃねえのという母への気持ちは未だに拭えない)。

父は私にいろいろ聞いてくる。酒のせいと老いのせいで何度も同じ話・同じ質問を繰り返す。前述のように私は彼のことを半ば「近所のおじいさん」だと思っているので、あまりムカつくことなく応える。これは自分でも驚くほどの進歩だ。
例えば、何度も酒を勧める父に対し「私はお酒が飲みたいんじゃなくてお父さんと会話がしたいんだよ」と言ってみたり。
本当に酒は飲みたくないのだが、ただ「嫌」なんじゃなくてその奥にある自分の気持ちにアクセスできるようになってきたのかもしれない。


さらに進歩を感じる出来事があった。

父が「俺のことどう思ってる?」と聞いてきた。私が実家にほとんど行かなくなったので何か感じ取るものがあるのだろう。続けて「俺はお前のことを愛しているよ」と言ってきた。
これは酒を飲むと父が必ず言うセリフだ。私はこの言葉をまったく信用していない。言葉とは裏腹に、実際は気分屋でアル中の父に振り回され、裏切られ、尻拭いをさせられ嫌な思いをたくさんしてきたからだ。「愛してる」というのは私をコントロールするための体のいい言葉にしか聞こえなかった。

ただ、今の私はこの思いを冷静に言える気がした。私は思い切って言ってみた。
「本当にそう思っていたの?」
「本当ならその言葉をもっと素直な形で私に伝えて欲しかった。」
「お父さんの伝え方は不器用で、子供の私にはわからなかった。その言葉とは裏腹なお父さんの態度に私は混乱していた。」
「私はずっとさみしかったよ。」

これだけスッと自分の気持ちを父に言えたのは多分人生で初めてだと思う。
すると父は「そうか…そうか」と私の手を握り、「ごめんな。さみしい思いをさせてごめん。ごめんなさい」と涙ながらに言ったのだ。
父の言葉もまたスッとしていた。言葉に温もりがあった。これも人生初の感覚だった。
とても驚いた。。
私が子供の頃からずっと抱えていた、でも全然理解してもらえなかった思いが少しは伝わったのだろうか…
いや、酒が入ると父の態度が仰々しくなるのはいつものことだし…信じようとしていつも裏切られてきたからどうしても疑ってしまう。
ただ父がこんなに素直に「ごめんなさい」を言うことは今までなかった。今までは「俺も寂しかったんや!わかってくれよ」と、自分の気持ちを優先するような言い訳しか飛んでこなかった。
何かが変わってきたのだろうか…

まあ、その後父の酒を飲むスピードは早まり、「酒一緒に飲めや!」と荒くなり、仕方ないので母がみんなの分のビールを注いで乾杯するはめになったのだが…
「本当はお酒を飲まずにこういう話がしたかったんだよ」とも言ったが、酔いが回った父にはもう私の声は届いていないみたいだった。
焼酎の水割り2杯、小さいコップにビール1杯。これで母曰く「今日は飲みすぎ」らしい。昔から比べると格段に酒の量が減った。

 

ところで最後におもくそ嫌だったのが、帰り際に母が「じゃあ今度は大晦日ね!」と勝手に私を来させようとしたことだ。

母は今回の対話で私が自分たちを許したと思っているのだろう。私が実家に対して嫌悪感を持っていることは知っているので、普段は私の顔色を見ているところがあるが、今回のように私が態度を軟化させると母はすぐ私に期待して「この子は私の言うことを聞いてくれる」と調子にのる節がある。

例えば
こちらが頼んでもいないことを勝手にする・一方的に「あれ調べて」「これ調べて」メールを送ってくる・こちらの都合も考えずに電話してきて一方的にべらべら話し出す→振り回されて私が激怒する。→連絡がぱったり来なくなり、顔色を伺うようなよそよそしいメールがたまに来る。
この繰り返し。

私は自分から「大晦日にまた来る」なんてことは一言も言っていない。だが母の頭の中ではもう勝手に私が大晦日に実家を訪ねることになっているのだろう。それを考えるととんでもなく憂鬱だ。母の言葉には終始無視していたが、きっぱり「大晦日には来ないよ」と言えばよかった。
大晦日当日になって「え、そうなの?そのつもりなかったよ(・3・)」としれっと言えたら楽なんだけど…まだ自分の中に「母の期待に応えなければいけない」という縛りが残っているのだと痛感する。
これはまた追い追い克服していこう。

 

今日はいいことも嫌なこともあった。私はまだまだACからの回復の途中だ。自分の気持ちを一番に大事にする。家族を振り返り、これからも自分の人生を生きて行く。